今やトレンドとなっているクラウドによる様々なサービス提供ですが、ここにもかつてないほどの規模での勝者総取りが、可能になる素地が整っています。現在のところ、シェアNo.1を誇るAmazon Web Services (AWS)による先行逃げ切りが続いています。
最初にAmazon Web Services (AWS)といえば、言わずと知れた世界有数の小売業者として名を馳せるAmazon社によって提供されるサーバーサービスです。サーバーサービス以外の機能が豊富であり、また機能追加のリリースが早く、定期的な値下げが実現されています。APIが充実しているため、運用管理が自動化しやすくなっています。何よりユーザー数が多くてコミュニティが活発に活動しており、多数のノウハウが公開されていることが、更なる利用の促進につながっているようです。
Google社の検索運営のノウハウを生かしたGoogle Compute Engineは、サーバーの起動が速くて、性能が安定しているのが特徴です。ただし日本語による情報が少なく、日本にデータセンターがありません。
IBM SoftLayerは、IBM社が買収したサーバーサービスであり、やはり日本語による情報は少ないのですが、東京データセンターも開設されており、ベアメタルサーバーが使用できます。
IDCFクラウドは、IDCフロンティア社というYahoo! JAPANのグループ企業が提供しています。データセンター事業者のノウハウを活かして、コストパフォーマンスが高いのが特徴です。サーバーの起動が速く、ベアメタルサーバーとの組み合わせも可能です。ただし、他社と比べるとサーバー以外の機能は少なくなっています。
ISP事業者ニフティ社が展開するニフティクラウドは、東日本と西日本にデータセンターを置き、サーバーの性能が圧倒的に良いとの高評価ですが、その分利用料金は高めです。
NTT Communications Cloudnは、NTT Communications社によるサービスで、日本に東日本と西日本のデータセンターを置く他、アメリカのデータセンターも利用できます。他のサービスとの連携が可能であり、サーバー以外の機能追加のスピードが速いのが特徴です。
さくらのクラウドは、ホスティングサーバー事業者のさくらインターネット社が提供しており、コストパフォーマンスに優れています。